2022-08-01

往復書簡

往復書簡(7月)

2022.07.08 T

 東京は暑いですか? 山形県酒田市もなかなかですよ。今日から往復書簡(かっこいい!)が始まりますね。まだ言えない内容ですが、牧野さんには実は昨日、人生を変えるようなすごいことが起こったんですよね。良縁というか。なんか占いみたいな文言だけど。こちらは第二詩集を絶賛、推敲中です。構成中かな? というか今回のは牧野さんも詩集を前段階から読んでくれてるし、アドバイスもくれているし、わざわざ書くことでもないですね。今のは読者向けということで。この往復書簡(かっこいい!)は第二詩集の制作ドキュメンタリーにもなりそうですね。今朝、詩をまた一つ二つカットしました。業務連絡。まず一回目はこんな感じかな? ではではお体に気をつけて。(ってかこの〈B.O.Y〉の連載も何やらすごい人も読んでくださってるみたいですね。推測の域を越えてほんとっぽいですよね)

2022.07.8 M

 東京は暑いですよ。なんと二十九度もあります。というか、往復書簡って、何日寝かすのいかわからないですね(笑)。いきなり書き始めてしまいましたが、なにが正解なんだかわかりません。次はちょっと手紙を貰ったら寝かそうと思います。多宇さんはパフォーマンスアートのひととのコラボも終わって、お疲れさまでした。詩集も現地で売れたそうで、なによりです。
 さて、わたしの話をしますと、そうなのです。昨日、人生を変える出来事が起こりました。なんと驚愕の新刊の打ち合わせや、前から映画の仕事をしたいと猛烈にツイッターで叫んでいたら、いきなり映画業界に飛び込むことになりました。驚きです。良縁というのはいきなり飛び込んでくるものですね。映画の勉強をもっとしなければならないのですが。もう映画費と本でお金が本当にヤバいです。誰か新作映画を観る費用を出してくれないでしょうか。ところでこちらも業務連絡。書き始めた五十枚くらいの短編が全く進みません。書き始めたら進むのかもしれませんが。書き出しはいいんですけどね。

2022.07.11 T

 こんにちは。ほんと、どれくらい寝かすのか……。往復書簡と言っても我々はメールですから、すぐに読んで返そうと思えば一日何往復もできてしまう。極端な話。私は第二詩集をさらにブラッシュアップしています。前が、残す作業、足す作業だったとすると、今回は引く作業ですね。業務連絡終わります。
 映画業界は牧野さんが目指していたところ、というか大学で学んだことなのですよね。そのチャンスがやってきたのは本当に素晴らしいと思います! 映画監督では誰がオールタイムベストですか? こういう質問はガチ目の人には難しいのかなあ。私だって、映画は嫌いじゃないんですけど誰が一番、どれが一番、と聞かれると、迷っちゃいます。最近追えてないんですけど、私は黒沢清が好きなんだけど、なぜ?と聞かれてもうまく語れません。そういうの、語れる人は本当に羨ましいというか、尊敬します。ちなみに私は詩人をやってますが、一番好きなのは誰?と言われると、やっぱり答えられません。でも谷川俊太郎は好きかもしれない。でも理由はと問われると……。ちょっと自分でこの話をしといてなんですが今回は逃げて終わります。牧野さんも悩んでみてください。ではでは。

2022.07.14 M

  この前のアンサーに答えると、一番好きな映画監督は断然、ポール・トーマス・アンダーソン。『ザ・マスター』観たことないでしょ。新興宗教の教祖と元兵士の共依存の話なんだけど、マジで面白いから。最後とかほんと泣けるよ。まあ、まずは赤堀雅秋の『葛城事件』を一緒に観て、一緒に胸糞を味わおう。それでなんだけど、多宇っちゃん、聞いてよ!! あたしのタスクがやばい……。江古田文学の原稿もまあ全く進んでないのはこの前と一緒なんだけど(五百文字ぐらいは進んだか?)、『青山真治と阿部和重と中原昌也のシネコン!』、『蓮見重彦・黒沢清・青山真治の映画長話』、アンドレイ・タルコフスキーの『映像のポエジア』、『ユリイカ 蓮見重彦特集』と積読があり(これは爆速で読まなきゃならん)と、デヴィット・クローネンバーグの『マップ・トゥ・ザ・スターズ』にジョセフ・フォン・スタンバーグの『嘆きの天使』(モノクロ笑)を緊急で観なきゃいけないんだよね。それにあと普通に広告の仕事でしょ、それから映画会社オムロの企画書も書かなきゃいけなくて、そんで、キックボクシングは師匠と約束したから通う(笑)。あたしに二十四時間は短すぎる。だからこそ夜中起きて仕事してんだけどさ。今度肩でも揉んでよ。

2022.07.016 T

 仕事ができる人にさらに仕事が舞い込むのはある種の真理なのかもしれないね笑 くーちゃんは本もいっぱい読むし、映画もいっぱい観てるし、インプットが多い印象。その分アウトプットも多いよね。最近は詩を書き始めて、脅威だと思っているよ。マジで。でも前に一時期やってた短歌もやめちゃったし、詩も放り投げちゃったりしてね。でもそれもくーちゃんらしいなとは思うよ。今これを書いてるのは朝の10時40分で、そろそろ私の昼食の時間です。くーちゃんと私の共通点で一個最近増えたのは、昼ごはんに「置き換えダイエット」をしていることだね。私はウェイトダウンのザバスのプロテイン、君はジムで買ったスムージーだったっけ? 飽きずに続けよう!
 ポールトーマスアンダーソンは観たことがないかもなあ。でも『リコリス・ピザ』の予告を観て「あ、私、これ泣く」と思ったよ。東京の人には考えられないかもしれないかもしれないけれど酒田には映画館がありません。隣町の大きいイオンモールに行かないとね。でもそこでもPTAはやってないだろうなあ。
 葛城事件はくーちゃんの前々からのおすすめだから一緒に観ようね。Amazonプライムビデオの、ウォッチパーパーティという視聴の仕方に我々は凝っています(急な読者への投げかけ)。
 暑いね。お体に気をつけて!

2022.7.18 M

  まあ多宇っちゃんは知ってると思うけど(つーか読んでもらったけど)、人生で初めて詩の賞に応募しました! なんかねー、小説がねー、まだ核心の面白い部分まで行ってないので、つなぎの部分を今書いてるのですよ。そこがつまんない(いかに面白く書けるかなんだけど)、から、だらだら小説は飛ばしちゃってる感じ。
 今んとこ、詩はちょっと飽きなさそうだな。短歌ってさ、5・7・5・7・7の縛りがあってある意味アイデア勝負みたいなところがあるじゃない? でも現代詩ってそういう縛りはなくて、あーもうこれ書いちゃだめだなみたいな言葉と、これ書いて壊れそうだなみたいな言葉と、ギリセーフみたいな言葉がわかるから、書き続けていられるんじゃないかな。どうだろう、君は絶賛してくれているけれどもさ。

2022.07.18 T

小説が進んでないのね――――。まあ、ものすごく疲弊されると大変だから、無理せず行きましょう――――――。今日は海の日なので(休みなので)返事を書いてる――――。くーちゃんの詩はまだ私以外の人にあまり気づかれてないけど、いいと思う―――。本当にいいと思う――――。漫画のコマ割りされたモノローグだったり、シネマ詩(勝手に命名)だったりして―――、いいと、思う―――。今回なぜ私が語尾を伸ばしているかというと――――、Twitterで流れてくる『ファブル』って漫画の広告にハマっているからで―――、本編は読んだことないんだけど――――、こんな語尾なのよ―――。広告が流れてくるのを楽しみにしてる――――。詩は飽きるまでやろう―――、でもどうだろう?気分的にどう――――?創作欲みたいなものが満たされている―――?また読ませてください――――。

2022.07.22 M

 『ファブル』面白そうだね(笑)。そんな文体なのか。ところで、わたしは今絶賛『左川ちか全集』にどハマりしているのです。自分の小説書いてるよりこれを読んでいる方が面白いね。これを読んでいると詩のイメージがどんどん湧いてくる源泉のような本なんだよ。ところでわたしは、懲りずに詩を書いていて、とある賞に先ほど『鮮烈な日々』という現代詩を送りました。多宇っちゃんにも読んでもらったけどはこれが一番確かにハマってるとわたしも思う。なんか受賞したらいいんだけど。
 最近は小説より現代詩の方が調子がいい。8月情報解禁になるけど、詩の方で評価されたしね。自分史上9作品目での快挙だから普通に嬉しい。そんで、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』をようやく観ました。クローネンバーグはマジで観客を放りっぱなしだよ……なにを見せられているんだこれは……という気持ちに毎回させられるよ……中原昌也も『シネコン!』で同じようなこと言ってたしね(笑)。映画上級者でも意味がわからないんだからこれは誰が観ても同じような感想を抱くんじゃないかと思うよ。まあそれがクローネンバーグの味っちゃ味なんだけどさ……。

2022.07.23 T

 詩は、私が書いてみれば?って言ったわけじゃないんだよね。ある日いきなり送られてきた、で、読んだら、私はもう腰を抜かしてしまって笑 くーちゃんの詩はいい感じに多宇加世から独立していって今では作風が確立してるよ!業務連絡ですが、こちらの第二詩集は、少しでもなんだか〇〇ぽいな、というのを徹底的にカットしつつあります。これ以上削ったら詩の形を失うんじゃないかって。まあそれでも、『さび』で300ページ越えをしたわけだから、私の感覚はずれてて笑、第二詩集もそこそこありそうだけどね。第二詩集の業務連絡はひとまず終わり。今回はほぼ自分の話しかしてないけど、くーちゃんの詩は私にとって脅威です。いや、まじで。ああそうそう、一つ聞いておきたかったんだけど、関西弁の「〜やんかー?」ってのは「〜you know?」みたいなもんなんだろうかね?『シネコン!』も面白かったら貸して!
 ではではこの辺で!コロナはマジで気をつけろ。ではまた!

2022.07.26 M

  関西弁の『やんか〜』はそうだよ。Do you Know? みたいなこと。でまあ、わざわざツイッターでもうるさいぐらい言ってるし多宇っちゃんも知ってるわけだけど、これを読んでるひとたちに向けて再告知。映画会社オムロより、中原昌也氏との共著が出ます!!(凄い)しかも小説じゃないんだよね(笑)。なんと映画の対談本です。昨日、中原昌也氏とその彼女さんで中原さんイベントの後でゴールデン街で飲んだけど、結構面白かった。対談本の内容としては、明日打ち合わせと言う名の飲みで行われるんだけど、日本映画では溝口健二、神代辰巳、スプラッタではルイスの『2000人の狂人』とか、韓国のキム・ギヨン、あとはカール・ドライヤーの映画とかについて語ろうと思ってるよ。まあここら辺は相当なシネフィルしか知らない映画だから、一本メジャー映画も入れようかと思ってるけどね。
 その対談本を出す会社の社長がどうやら試写室のある部屋を借りてくれて、その場で観て、すぐ語るって形式になりそうなんだ。
 中原さんはゲストを呼びたいって言ってたけどどうなることやら。どうせならなんか思いっきりアングラなシネフィルのひとか、それかちょっと豪華なひとに来てもらいたいよね。中原さんが言うには、「俺と牧野さんが喋るのだけじゃ疲れるからひとに来てもらおう」らしい(笑)。中原さんらしいよ、全く。面白いひとだよ、本当に。

2022.07.26 T

 ついに公式発表なりましたか!対談本。やー、すごく楽しみだし、え、なに?試写室付きの部屋で観たあとすぐ語る!?すごいことやるんだねー!おぼけちゃった(おぼけるとは山形県庄内地方の方言でびっくりした、とかの意。ついつい出ちゃったよ。こないだの関西弁につられたのかな?笑)。中原昌也さんの小説は私も大好きです。もちろん作業日誌も。
 ちなみに挙げてくれた映画監督は誰一人として知りません。名前を少し見たことがあるくらいかな?ゲスト、誰がいらっしゃるのか楽しみです(もちろん二人きりでも楽しみだけど)。なんか、くーちゃんの前回のラストのほうが、ちびまる子ちゃんみたいなテンションになっていて笑ってしまった(「あたしゃね」とか言い出しかねない笑)。
 最近夢のなかで君と話すことがよくあり、実際に話さなくても、この往復書簡でも、「あれ?この話はしたっけ?」ってよくなりますね。コロナのせいで行き来できないけど。

 

   

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多宇加世 第一詩集『さびていしょうるの喃語』
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